私もいくつか講義を担当している市民大学・自由大学にて、「神社学」の教授を務めているのが、中村真氏だ。その中村氏の初の著書『日本の神さまと上手に暮らす法』(ダイヤモンド社)を、先日献本いただいた。
中村氏は出版関係者でもあり、かつては「ecocolo」などを発行するエスプレの代表だった人である。
日本の神さまとの暮らし方をライトに提案
本書は神社にまつわるエッセイで、厳格なマナーというよりは、それを踏まえつつ、現代人にあった神社との暮らし方を、ライトに提案している。
提案のひとつで興味深かったのが、「お賽銭はいらない」という項目。
お賽銭は近代にできた集金システム
お賽銭は近代にできあがった集金システムであり、こまめにコインを投げ入れるよりは、たまに正式参拝してご祈祷してもらい、玉串料として5,000〜1万円を支払ったほうが、簡易版ではなく神さまと対面できるので有意義という内容だ。
私も明治神宮などで何度か(普段は着ないスーツで)正式参拝したことがあるが、自分自身がまずシャキッとするし、理にかなっているような気がする。
神道や「神社学」に興味はあるけど、なんだか難しそうという方は、まず本書を読んでみるといいかもしれない。