本日、翔泳社セミナールームで開催された出版記念イベント「web運営担当者のための、“低コストで効果大” YouTube動画発信術 〜『仕事に使える動画術』著者が語る〜」 に参加してきた。
ゲストで、書籍にも登場している園芸ショップ「プロトリーフ」の田崎弘氏が登場。以前も「プロトリーフ」の事例は紹介したが、書籍よりもかなり深い話が聞けたのが大きな収穫だったので、ここで一部をシェアしたい。
かつては制作会社の手法で時間をかけて動画を制作
プロトリーフは社長ミッションで2009年からYouTubeチャンネルを運営していたが、3年続けたものの、再生回数はピークで1日1000回程度だったそうだ。
内容は自社製品の紹介や、その使い方を紹介するものが中心(CMおよびマニュアル)。絵コンテを描いて撮影して編集するというプロセスを踏んでいたが、1本の動画がアップされるのに1週間を要していた。
隙間時間で動画を量産し再生回数が65倍に
2012年から田崎氏がプロジェクトに加わり、大幅に方針を転換。内容を製品ではなく植物の育て方というニーズのあるものにシフトし、編集の必要がない、iPhoneで一発撮りするフォーマットを考案した。下記がその動画である。
iPhone一発撮りに変えたことで、撮影開始からアップロードまでの時間は最短で10分に。10分なら、隙間時間に手軽に撮影することができる。入荷する植物を全て紹介する勢いで、動画は量産された。
方針転換から3年経った2015年9月現在、1日3本ペースで動画がアップされており、再生回数はピーク時で1日6万5000回に達するという。再生回数自体はトマトがナンバーワンだが、「ニーズが少ないマニアックな植物こそがブルー・オーシャン」という、人気に媚びないセレクトが逆に支持を得ているようだ。
個人商店こそ動画を活用すべき
その他、SNSでは動画を拡散しないというポリシーなども面白かったのが、それはまた別の機会に。プロトリーフは比較的規模の大きい会社だが、隙間時間でコストゼロで動画を量産してネームバリューを上げていくという手法は、個人商店や個人事業主こそ取り入れるべきと再認識した次第である。