東北復興予算10億円を投じて紙の書籍の電子書籍化を進めるという、そもそもが謎の事業だった「コンテンツ緊急電子化事業」(通称:緊デジゲート)。その問題が次々と明るみになり、批判が高まっている。
東北復興予算でやりたい放題
・電子化が進めば東北の方もコンテンツにアクセスしやすくなる。
・東北の業者に作業を依頼することでお金が流れる。
これが事業の一応の名目だが、東北復興予算で電子化された本たちのリストにBL本、アイドル写真集、オカルト本などが含まれていて、当然のように炎上(東北関連本は全体の3%だけ)。先日はNHKが、予算を使って電子化された1600冊以上の本が配信されていないことを報じている。
朝日新聞デジタルの林智彦氏の記事を読むと、一連の流れが理解できる。
関係者からカラ納品等もリークされる
ずさんさが明るみになった緊デジゲートだが、現在、証拠の揉み消しに努力している模様。2015年12月18日、圧力をかけられた関係者が「はてな匿名ダイアリー」にて詳細をリークしている。記事によれば、カラ納品なども行われていたようだ。
当時、大手出版社で電子書籍の部署にいた知人に記事を読んでもらったが、凸版印刷も含めて現場は苦しんでいたし、内容はほぼ事実だろうとのことだった。
出版業界の末端にいる身としては、正直ドン引きである。厳しい監査が行われますように。