昨日、知人に教えてもらって読んだら面白くて一気読みしてしまった、日経ビジネスオンラインの連載「最後の広告論(仮)」(要無料会員登録)。タイトルは糸井重里氏が出版しようとしてやめた書籍の題名に由来する。
糸井重里氏、田端信太郎氏、本田哲也氏の鼎談企画から、糸井氏と元編集担当の対談に発展していき、いまも続いている連載。鼎談では、第2回に掲載の田端氏の発言が刺さった。
田端:広告枠はなんでダサいかというと、広告の本質はコミュニケーションなのに、それに値段をつけて、金さえあれば誰でも買えますよ、というふうにするからです。今日だって、この取材が糸井さんに100万円払って実現してたら、何もうれしくないですよ。「糸井さんは、お金ほしさにおれと話してるのかな……」って。それもう、キャバクラみたいなものじゃないですか。
糸井:そうですね(笑)。
田端:自分と少しでも話したいという気持ちをもってくれたことがうれしいわけであって、そこに貨幣を媒介させちゃった時点でダサくなる。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20141222/275486/?P=2
新刊JPのような、出版社からお金をもらっているのに広告と表示せずに、一般の記事を装って配信しているネットメディアに対して、私は嫌悪感がある(いまの価格は知らないが、昔は出版社から1記事で15万円くらいとっていた。雑誌や新聞だと、広告記事にはきちんと「広告」「PR」などと表示される)。
ライターも、その本がおすすめとは全く思っていないのに書いているわけで、ある意味、詐欺的なステマと同様のビジネスモデルだ。紹介の仕方が微妙で、著者とトラブルになることもあると聞く。
効果の高い広告はたくさんあるし、お世話にもなっているが、詐欺的なものはやはり気持ちが悪い。広告は広告とわかるものを活用し、パブリシティのようなお金で買えないPR方法に尽力しようと思った次第である。