昨日、キュレーターを担当する自由大学「伝わる動画学」の第3期が無事終了(第4期は6月スタート)。教授は「東洋経済オンライン」の動画コンテンツなどを手がける家子史穂氏。編集者からマジシャンまで今期も参加メンバーはバラエティに富んでおり、懇親会では、雑談を交えながら動画の活用について意見交換が行われた。
講義から引き続き話題になったのが、LINE森川氏が始めるスマホ向け動画ポータル「C Channel」。編集はプロが行うが、素材となる動画は、モデルやタレントの自撮りが中心らしい。
プロが撮った映像よりもクオリティは劣るだろうが、自撮りには間違いなく本人が発信しているという強みがある。さらに、スマホに特化したことにより、普及次第でこれまでの「動画は横位置」という常識が、崩れていくかもしれない。確かに、スマホだとInstagramのスクエア動画などのほうが見やすい印象だし、縦位置フルの動画も出てきそうだ。
新聞記者の方からは、ニューヨーク・タイムズなどは記者が自ら動画を撮ってアップしているが、日本の新聞社はまだテレビのロジックで動画を配信しているという話も出た。クオリティは一定水準を超えているが、それがネットで求められているものなのかどうかはわからない(ペイするのかも含めて)。
企画や編集に第三者の視点が入ることで、一部のYouTuberのようなどうでもいいコンテンツも排除されるのではないだろうか。
変革期であり、今後のトレンドがどうなるかは見えない部分もある。ただ、広告モデルに頼らず、ECで収益を上げようとしている「C Channel」などを見ていると、動きの重い既存のメディアの動画コンテンツは、置いていかれる気もする。
これは動画の話ではないが、本の告知も、ものによってはLINEが一番反響があるなど(著者はLINE@をやるべきだと思っている)、1年前と同じやり方が通用しなくなってきている。弊社は現状、動画は書籍PRでの活用がほとんど。今年からは、単にYouTubeやAmazon等にPR動画をアップするだけでなく、スマホやSNSを意識した展開をしていきたい。