本日、出版業界第4位の取次(流通業者)である栗田出版販売が、民事再生の申し立てを行った。負債総額は134億円超で、取次業者の倒産では過去最大。
ちなみに、2001年に学術書を中心とした取次・鈴木書店が倒産した時は、負債総額が40億円超だった。
ピーク時は700億円超の売上
週刊誌や月刊誌など雑誌類を主体に書籍、文庫本、児童書、コミック、専門学術書など幅広いジャンルを仕入れ、約1800店内外の全国の書店に販売。1991年10月期には約701億7900万円を計上していた。
しかし、近年は書籍の販売数が減退する中で、減収基調が続き財務面も悪化。同業者との業務提携やグループ内での経営効率化などを進めていたが、2014年9月期の年売上高は約329億3100万円に減少し、債務超過に転落していた。
引用:ITmedia
業界第3位の大阪屋と統合
今後は、業界第3位の大阪屋(筆頭株主は楽天)に統合される見通し。その大阪屋も、Amazonが取次を日販に変更した影響で、一時は50億円超の債務超過に陥っていた。
出版業界はここ数年、年間500億円規模で市場が縮小しており、今後もこうした倒産・統合の動きは続くと予想される。