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昨日、キュレーターを担当している自由大学『伝わる動画学』の第4期がスタートした。教授は、いまや1億PVの「東洋経済オンライン」で動画ディレクターも担当している家子史穂氏。

家子教授は7月に動画入門書籍『仕事に使える動画術』(翔泳社)の発売を控えているのだが、第1回講義では、その内容も少し公開された。

これから発売される本であり、(私がエージェントを担当しているというわけではなく)詳しくは紹介できないのだが、動画を自分で撮ってみたいという人には勇気が出る内容なので、一部をシェアしたい。

あえて編集を捨てるメリット

注目事例として挙げられたのは、セレブの多い某エリアでお店を営んでいる会社の動画。動画リストを見てみると、お客さんが知りたいであろうテーマを店長が店内でひとりで語るという映像が、数百本アップされていた。

面白いのは、全て一発撮りで、撮影しているのも店員さん(素人)なところ。つまり、「せーの」で撮り始めて、喋り終わったら停止。その映像を、そのままYouTubeにアップしているのである。スピード感があるので、旬の話題にも対応できる。

シーンの切り替えは離脱のきっかけにもなる

初期は一発撮りではなく、商品に寄ったり、店長に寄ったり、編集の手を加えていたようなのだが、YouTubeアナリティクスを見ると、映像の切り替わるタイミングで、視聴をやめてしまっている人が多かったらしい。

そこで、「お客さんが知りたいであろうこと」を、店長が一気に語る一発撮りに変えたところ、平均視聴時間が大幅に延びたという。イマイチな編集をするなら、一発撮りのほうが視聴者の反応はいいということだろう(プロが撮影・編集した弊社担当PVの解析データを見てみたが、エンドロールを除き、切り替え時の離脱率は少なかった)。

一発撮りで工数が減りファンは増える

自前で動画を撮影する場合、お金も時間もかけられないケースがほとんどだ。一発撮りなら、通してやりきれるようにある程度の準備はいるものの、編集にかかる手間が大幅に減る(余分な前後のカットやテロップくらい?)。それで平均視聴時間も増えるというのだから、この上なく心強いデータである(そのお店はチャンネル登録数が5ケタに達していた)。

ご興味持たれた方は、書籍をチェックしてみてはいかがだろうか。編集者は昔からの知人であり、「デザインクォータリー」誌の編集長だった関根康浩氏なので、クオリティも安心。

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