不況になると雑な仕事が頻発するのは仕方がないものの……このたび、中堅出版社のエイ出版社で、著作権をガン無視してムック本を販売し、ネットでバズったために即回収に至るという事案が発生。
出版関係者のあいだでも「そんなことあるの?」と驚きの声があがっている。
自社の本だから無許可で再編集!?
問題のムック本は『日本酒入門』(エイ出版社)。コンビニに並ぶ500円ムックだが、葉石かおり氏の『うまい日本酒の選び方』(エイ出版社)とほぼ同内容で、文章や写真が無断で再編集されたものであることを、著者本人がブログ&ツイッターで告発(発売前日に連絡はあったとのこと)。
契約違反も甚だしいが、自社の刊行物だから何をしても良いと思ったのだろうか。
担当者は、もう販売差し止めは無理、で押し切りたかったようだ。しかし、SNSでバズったこともあり、エイ出版社が回収を決定。騒動は一旦、収まりを見せている。
語尾を微妙に変えるなど悪質さが目立つ
現時点での情報から私の個人的な見解を述べると、語尾やイラストなどを微妙に変えているのが、かなり悪質だ。おそらく参考にはしたがコピペではないと主張したかったのだと思われる。
印税を支払う気はあったのか、なぜ連絡をしなかったのか、過去にこのようなケースはあったのかなど、エイ出版社からの詳しい説明が待たれるところだ。