出版不況と言われて久しく、雑誌の部数も全体的に減少が続き、廃刊のニュースも絶えない。ただ、その一方で部数を伸ばし続けている雑誌もある。
「毎日が発見」という、KADOKAWA発行のシニア向け月刊誌もそのひとつなのだが、この雑誌は書店には全く売っていない。新聞広告を打ち、直販のみで定期購読者を増やしていくというビジネスモデルである。某編集長の話では、最近のコンビニでの雑誌返品率は5〜6割とかも当たり前なようで、ある意味エコのような気もしている(1冊ずつ各家庭に配送するエネルギー負荷と、返品の配送&断裁負荷のどちらが高いのかはわからない)。
出版不況の中で部数が急伸
「毎日が発見」は編集部が新体制に変わり、この1年でさらに3万部部数を伸ばし、現在は10万3000部を発行しているそうだ。直販なので、イコールほぼ実売部数である。現在の出版業界では相当優秀な部数であり、私も心底びっくりした。ちなみに年間購読料は6,800円だ(12冊)。
シニア向けの広告もたくさん入っており、ビジネス的に成功しているのは間違いない。しかも、今後ターゲット人口はどんどん増えていくという追い風があり、「100歳まで美しく、強く生きる」のコピーが輝いてみえる。
最新号の特集は腰痛
ここから急に宣伝になるが、以前やった「ひざ特集」にかなり反響があったようで、最新号では、弊社がエージェントを担当した、西良浩一&室伏由佳『腰痛完治の最短プロセス』(KADOKAWA)をベースとした腰痛特集が組まれている。
加齢は腰痛の主な原因のひとつであり、マッチングも申し分ない。本書の内容は、腰痛治療のトップランナーである西良教授と、原因不明の腰痛に苦しんできた室伏さんが、医師と患者、両方に腰痛完治までの正しい知識を提供するものである。
医師会でのクチコミが広がっている中で、一般に大きな影響力のある雑誌で特集されたことの意義は大きい。腰痛はいい加減な本が多いのだが(しかも、そういう本のほうが売れている)、正統派の本書でなんとかその流れを変えていきたい。